私は25歳までフリーターとして野球場や飲食店、工事現場の交通誘導など体を使って稼ぐ仕事をしていました。
就職は24歳頃から意識し始めて、実際に就職するまでには1年くらいかかりましたが、無事に正社員として頭を使う仕事に就くことが出来て、10年以上ホワイトカラーの正社員を続けています。
私と同じようにフリーターを抜け出して、これから正社員を目指したい人や、肉体労働を抜け出して、ホワイトカラーの職に就きたい人の参考になればと思い、私の就活体験談を紹介します。
大学への進学を諦めた24歳の春

中学生の頃からブラックホールやクエーサーのような天体の正体に興味が合った私は、大学で物理を学んで将来は研究職に就きたいと思い、宇宙系の物理が学べるような大学を目指して浪人を重ねていました。
両親とは、とある理由から一緒には暮らしておらず、年金暮らしの祖父母のお世話になっていたので、アルバイトで受験料や自分のためのお金を稼ぎつつ、独学で受験勉強をしていましたが、そもそも成績がいい方ではなかったのに加え、アルバイトを終えてからは勉強がなかなか手につかず、疲れて寝てしまうことも多かったため、思ったようには成績を伸ばせないでいました。
特に浪人最後の年は、ほとんど勉強が手につかないで受験本番を迎えたこともあって自分の限界を感じ、大学進学を諦めて就職することを決めました。
ホワイトカラー職を目指したきっかけ

大学進学は諦めたものの、研究職に就きたいという思いはなかなか消えず、高卒でも就ける研究職は無いか色々と探したところ、結局は大卒以上の求人しか見つかりませんでした。
またその頃、アルバイトの方は警備員の制服を着て、工事現場で車を誘導する交通誘導員をやっていて、基本的に外での仕事になるので、夏は炎天下の下、冬は凍えそうになりながら、ひたすら時間が過ぎるのを待つという辛い働き方をしていました。
そんな環境で働いていたこともあってか、研究職に就けないならせめて、身体を酷使して働くよりは、スーツを着て頭を使うようなオフィスワークがしたいと思うようになりました。
就活をはじめて迷い続けた1年間

ただ漠然とスーツを着る仕事がしたいと思うようになっても、研究職以外でやりたい仕事が特に無かった私は、どんな仕事を目指せばいいのか、どんな仕事なら自分にもできるのか迷いました。
高校は普通科だったし、なにか特技があったわけでも無いので、やりたい仕事の方向性が分からず、機械設計のエンジニア、工場作業員、某カメラメーカーの実験屋、ビルメンなど、なんとなく理系の知識を生かせそうな仕事に応募しつつも、自分自身いまいち決め手になるものが無かったため、就活はなかなか上手くいかないまま、気がつけば1年以上もの時間が過ぎていました。
人生の方針が決まった瞬間

このまま中途半端な気持ちで就職していいのか、やっぱり大学を目指すべきか思い悩んで、悩み抜いた結果、大学に行きたい気持ちはまったく消えてないということと、でもそれは今すぐじゃなくてもいいと思えるようになりました。
なぜなら、受験を保留にして一旦社会に出て働いたとしても、もし成功して生涯年収以上を稼ぎ切ることができれば、そのときにまた受験に再挑戦する時間ができるからです。
一度は受験を諦めようとしましたが、自分の気持ちとあらためて向き合った結果、受験にリベンジするために、まずはお金持ちになるという目標を得ることができました。
目標できてからの話は早く、たくさん稼げそうな仕事から逆算して考えると、その頃ちょうどいろいろな会社のIT社長が有名だったこともあり、プログラマーって夢があるなと思うようになりました。
バイトの休憩時間にもプログラミングの勉強

そこからは受ける会社をITエンジニアを募集しているところだけに絞って就活をしました。
またそれと同時に、安いパソコンを買ってきてC言語やJavaといったプログラミングの勉強もはじめ、バイトの休憩中時間もずっとプログラミングの本を読んで、ITパスポートや基本情報技術者という国家試験にも挑戦しました。
自分でアプリを作れるレベルまでは行かなかったものの、比較的短期間でプログラミング言語の基本的なところはひと通りおさえて、国家試験にもギリギリ合格することができました。
資格が評価されて拾ってもらった

そうやって準備をしつつ、何社か受けていたところ、IT派遣会社の正社員として拾ってくれる会社に出会うことができました。
いままでは、自分が長年浪人していたことやフリーターでいることについて聞かれると、自分の気持ちが定まっていなかったこともあってか、どこか後ろめたい気持ちで曖昧な返答をしていましたが、この会社の面接では、堂々と自分が歩んできた道のりやITエンジニアになることへの熱意をアピールできました。
面接では、バイトであっても仕事をきちんと続けていることと、基本情報技術者をとっていることにポテンシャルを見出していただけたとのことで、無事に採用してもらうことができました。
まとめ

まとめると、フリーターだった私が最終的にホワイトカラー職のスタートラインに立つことができたポイントとしては、
- 夢を将来に保留することで、自分の気持ちを完全に就活に向けることができた
- やりたい職種が決まって、そこに向けた準備に集中できた
- 後ろめたさなく経歴を堂々と言えた
学んだことは、
- バイトや資格を評価してくれる会社はあるので、ちゃんと経歴に書いたほうが良いし資格は意味ある
- サイレントお祈りする会社は普通にあるので、こっちもどんどん色んな会社受けて行くべき
- たぶん、隠したいとか後ろ向きな気持ちは相手に伝わるので、むしろ堂々と言ったほうが好印象
次回は、就職してから現在までについての体験談です。
